親の介護用品が必要になったとき、近所のホームセンターやドラッグストア、通販で買えるものは多くあります。ただし、何でも「安い店」で買えばよいわけではありません。
結論として、介護保険の対象になり得る福祉用具や、転倒・移乗など安全性に関わる用品は、先にケアマネジャーや福祉用具専門相談員へ確認します。紙おむつや衛生用品など消耗品は、ホームセンター・ドラッグストア・通販を価格、在庫、持ち帰り負担で選ぶ方が実用的です。
先に結論|買う場所は「用品の種類」で分ける
| 買う場所 | 向きやすい用品 | 強み | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 福祉用具専門店・指定事業者 | 介護保険対象品、身体に合わせる用具 | 専門相談、保険制度、レンタルとの比較 | 店舗・事業者ごとに取扱いが異なる |
| ホームセンター | 入浴・トイレ補助、日用品、消耗品 | 実物を見やすい、当日持ち帰りやすい | 保険給付を使う用品は先に制度確認 |
| ドラッグストア | 紙おむつ、パッド、衛生用品 | 近所で補充しやすい | 大型福祉用具は少ない |
| 通販 | 消耗品の箱買い、重い・かさばる物、比較したい小物 | 自宅配送、選択肢が多い | サイズ・返品・送料・安全適合を確認 |

介護保険が関わる用品は「買う前」に確認する
厚生労働省の介護サービス情報公表システムでは、福祉用具貸与は13品目、特定福祉用具販売は入浴・排泄など貸与になじまない用具を中心に制度化されています。2024年4月からは、固定用スロープ、歩行器の一部、単点杖・多点杖など一部の用具で貸与と販売の選択制が導入されています。
対象品を自己判断で一般小売店から買うと、介護保険の購入費支給の対象条件を満たせない可能性があります。保険利用を考える場合は、購入前に市区町村、ケアマネジャー、指定を受けた特定福祉用具販売事業者へ確認してください。
特定福祉用具販売は、原則として年間10万円を支給限度基準額とし、所得に応じて保険給付割合が異なります。償還払いが基本で、いったん全額を支払った後に申請する仕組みが案内されています。自治体により受領委任払い等の扱いがある場合があるため、地域の制度を確認してください。
1.福祉用具専門店・指定事業者|保険と身体適合を確認したいとき
介護ベッド、車いす、手すり、歩行器などは、身体状態や住宅環境で適した仕様が変わります。介護保険を使える可能性がある用品は、一般店舗の価格を見る前に、専門職へ相談する方が手戻りを減らせます。
ホームセンターでも、DCMの「はぁ~とふるの森」のように、指定事業者として福祉用具専門相談員がレンタル・販売・住宅改修を扱う店舗があります。「ホームセンター=すべて自費販売」とは限りません。
2.ホームセンター|実物確認と当日購入を両立しやすい
入浴補助用品、トイレまわり用品、杖、食事サポート用品、紙おむつなどをまとめて確認しやすいのがホームセンターです。親の家で急に必要になった小物を、その日のうちに買いたいときにも使いやすいでしょう。
カインズは大人用おむつ、入浴・トイレサポート用品、衛生用品、食事サポート用品などを対象にした宅配サービスも案内しています。店舗で実物を見た後、かさばる消耗品だけ配送へ切り替える使い方もできます。
3.ドラッグストア|紙おむつ・パッド・衛生用品の補充向き
ドラッグストアは、紙おむつ、尿とりパッド、清拭用品など日常的に消費する用品を近所で補充する用途に向きます。サイズや吸収量が合うか分からない段階では、最初から大量ケース買いせず、少量で確認してから継続購入する方が無駄を減らせます。
店舗ごとに在庫や取扱いサイズが異なるため、「いつも同じ商品が必要」という段階では通販や定期配送も比較します。
4.通販|重い・かさばる消耗品と、品ぞろえ比較に強い
通販は、紙おむつのケース買い、介護用防水シーツ、食事・着替えの補助小物など、持ち帰りが負担になる物の配送に向きます。離れて暮らす親の住所へ直接送れる点も利点です。
ただし、次の用品は「安いから通販で先に買う」を避けた方がよい場合があります。
- 介護ベッド、車いす、移動用リフトなど大型で身体適合が重要な物
- 転倒防止や移乗を目的とする手すり・歩行器等
- 介護保険の貸与・購入給付を使う可能性がある物
- サイズが合わないと使えない靴・装具類
買わない方がよい条件
- 介護保険の対象になるか確認していない高額用品
- 親の身体状態が退院直後などで変化しやすい時期の大型用品
- 「転ばない」「絶対安全」など根拠のない表示だけで選ぶ用品
- 親本人が使い方を理解できていない用品
- 返品不可・サイズ交換不可なのに適合確認ができていない用品
迷ったときの買い方3ステップ
- 困りごとを言葉にする:立ち上がり、入浴、排泄、食事、着替え、移動など。
- 保険・安全性を確認する:高額品・身体支持に使う物は、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員へ。
- 買う場所を選ぶ:消耗品は近所か通販、適合が必要な物は専門店・指定事業者を優先。
介護保険で借りられる用品は介護保険でレンタルできる福祉用具13品目、介護ベッドについては介護ベッドはレンタルと購入どっち?で整理しています。
まとめ
介護用品の買い場所は、専門店・ホームセンター・ドラッグストア・通販のどれか一つに決める必要はありません。介護保険や身体適合が関わる物は専門職、日常の消耗品は近所の店舗や通販というように分ける方が合理的です。
特に高額な福祉用具は、購入後に「保険で借りられた」「サイズが合わない」と分かると負担が大きくなります。先に制度と適合を確認してから購入場所を選んでください。
確認した公式資料
- 厚生労働省「福祉用具・住宅改修」
- 介護サービス情報公表システム「福祉用具貸与」
- 介護サービス情報公表システム「特定福祉用具販売」
- 特定福祉用具販売「基本情報」の読み解き方
- DCM「はぁ~とふるの森」
- カインズ「たすかる便」
最終確認日:2026-08-14


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