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大人用おむつが漏れると、「もっと吸収量の多い商品に変えよう」と考えがちです。
しかし漏れは、吸収量不足だけでなく、サイズが合っていない、脚まわりに隙間がある、ギャザーが寝ている、尿とりパッドがずれている、交換間隔が長すぎるなど複数の原因で起こります。
結論として、いきなり高吸収の商品へ変えるのではなく、「サイズ→当て方→ギャザー→パッド→吸収量・交換間隔」の順番で確認する方が原因を切り分けやすくなります。
先に確認する5項目
【公式確認・編集部整理】
- 身体サイズに合うおむつか
- おむつが身体の中心に合っているか
- 脚まわり・股ぐりのギャザーが正しく立っているか
- 尿とりパッドがずれたり重なったりしていないか
- 次の交換までに必要な吸収量か
漏れた位置も手掛かりになります。
- 脚まわりから漏れる → サイズ、隙間、ギャザー、パッド位置
- 背中側から漏れる → パンツの引き上げ、寝姿勢、当て位置
- 前側から漏れる → パッド位置、尿の当たる位置、装着状態
- 全体が重くなって漏れる → 吸収量不足、交換間隔
ただし、これだけで原因を確定できるわけではありません。
1.まずサイズを確認|大きすぎても漏れる
「締め付けない方がよい」と大きめサイズを選ぶと、脚まわりやウエストに隙間ができて漏れることがあります。
反対に小さすぎると、おむつが十分に引き上がらない、吸収体の位置がずれる、皮膚への圧迫が強くなるなどの問題が起こり得ます。
パンツ型はウエスト、テープ型はヒップを基準に、商品パッケージの適用範囲を確認します。
商品例:ライフリー うす型軽快パンツ Mサイズ 22枚入
同じM・L表記でもメーカーや製品で範囲が異なるため、「前もMだったから今回もM」だけで決めないようにします。
2.パンツ型は腰までしっかり引き上げる
花王は、パンツタイプでは腰側・背中側ともウエスト位置までしっかり引き上げるよう案内しています。特に背中側の引き上げ不足は、漏れやズレの原因になります。
本人が自分で上げ下げする場合、握力や片手動作の低下で後ろ側だけ十分に上がっていないことがあります。
介助者は、前だけでなく背中側も確認します。
また、肌着の裾を紙パンツへ挟み込むと、尿が布を伝って外へ漏れる場合があります。
3.ギャザーを押し込まない
紙おむつの脚まわりには、漏れを防ぐためのギャザーがあります。
尿とりパッドを入れるときにギャザーを押しつぶしたり、パッドがギャザーの外へはみ出したりすると、隙間から漏れやすくなります。
ユニ・チャームのテープ型の使用方法では、尿とりパッドを立体ギャザーの内側へ収め、足ぐりに隙間ができないように当てるよう案内しています。
交換後に次を確認します。
- 左右のギャザーが内側へ折れ込んでいないか
- パッドがギャザーの内側へ収まっているか
- 脚の付け根へ沿っているか
- 左右どちらかへ大きくずれていないか
4.尿とりパッドを重ねない
漏れが心配になると、尿とりパッドを2枚・3枚と重ねたくなることがあります。
花王は、尿とりパッドを何枚も重ねて使うことを推奨しておらず、排尿量や交換回数に合うものを1枚選ぶよう案内しています。
一般的な尿とりパッドは裏面に防水性のある素材を持つため、上のパッドを通った尿が下のパッドへ単純に移る構造ではありません。重ねることで段差ができ、かえって隙間を作る可能性もあります。
漏れる場合は枚数を増やすのではなく、外側のおむつに合うパッドか、必要な吸収量か、正しい位置に当たっているかを確認します。
商品例:ライフリー テープ用尿とりパッド 一晩中あんしん 6回吸収 900cc 24枚
5.吸収量と交換間隔を確認する
サイズ・当て方・パッド位置に問題が見つからない場合、次に吸収量と交換間隔を確認します。
日中にこまめに交換できる人と、夜間や外出で長時間交換できない人では必要な吸収量が異なります。
「排尿○回分」という表示は目安です。実際の排尿量には個人差があり、商品の測定条件も確認する必要があります。
夜間だけ漏れる場合は、夜間用・高吸収のパッドやおむつを検討する余地がありますが、いきなり最も大きい商品へ変えるのではなく、必要量と身体へのフィットを両方確認します。
尿とりパッドの吸収量は「尿とりパッドの吸収量はどう選ぶ?」で詳しく整理しています。

パンツ型とテープ型が身体状態に合っているかも見直す
漏れを当て方だけの問題にせず、外側のおむつのタイプ自体が身体状態に合っているかも確認します。
本人が歩けて自分で上げ下げできるならパンツ型を使いやすい一方、寝て過ごす時間が増え、ベッド上で交換することが中心ならテープ型の方が調整しやすい場合があります。
商品例:ライフリー 横モレあんしんテープ止め Mサイズ 20枚
逆に、まだ自分でトイレへ行ける人へ介助都合だけでテープ型を使うと、本人の動作を妨げる可能性があります。
「大人用おむつはパンツ型とテープ型どっち?」も参考にしてください。
便漏れは尿漏れと同じ対策だけでは足りない
軟らかい便や下痢が続いて漏れる場合、尿の吸収量だけを増やしても解決しないことがあります。
便の状態が普段と大きく違う、下痢が続く、血が混じる、発熱や腹痛があるなどの場合は、おむつ用品だけで対応せず、医療機関へ相談してください。
この記事では病気の診断や個別の治療判断は行いません。
皮膚の赤み・傷が続く場合も用品だけで解決しない
日本衛生材料工業連合会は、紙おむつ交換時に褥瘡、発疹、ただれ、傷などの異常がないか確認するよう案内しています。
漏れが続くと皮膚が濡れた状態になりやすく、皮膚トラブルの負担も増えます。
赤み、ただれ、傷、痛みが続く場合は、交換頻度や製品の見直しと合わせて、医師、看護師、訪問看護、ケアマネジャー等へ相談してください。
急に漏れ始めたときは体調変化も確認する
以前は同じ用品で問題なかったのに急に漏れるようになった場合、装着方法だけでなく生活状況や排尿状態の変化も確認します。
- 尿量や回数が急に増えた
- 夜間の排尿が急に増えた
- 排尿時の痛みがある
- 発熱がある
- 水分摂取や服薬が変わった
- 体重変化でおむつサイズが合わなくなった
これらは用品選びだけで原因を断定できません。急な変化や体調不良を伴う場合は、必要に応じて医療・介護専門職へ相談してください。
漏れたときのチェック順
ステップ1 漏れた場所を確認
脚、背中、前、全体のどこから漏れたかを見ます。
ステップ2 サイズを測り直す
パンツはウエスト、テープはヒップの適用範囲を確認します。
ステップ3 当て方とギャザーを確認
中心、脚ぐり、背中側の引き上げ、ギャザーの折れを確認します。
ステップ4 パッドを確認
外側に合うパッドか、ずれていないか、複数枚重ねていないかを確認します。
ステップ5 吸収量・交換間隔を確認
次に交換できるまでの時間に合う吸収量へ調整します。
ステップ6 続くなら専門職へ
正しく当てても漏れが続く、皮膚トラブルや急な排尿変化がある場合は相談します。
まとめ
大人用おむつの漏れは、吸収量不足だけで起こるわけではありません。
まずサイズ、当て方、ギャザー、尿とりパッドの位置を確認し、その後に吸収量と交換間隔を見直します。
パッドを重ねるなど自己流で厚くするより、原因を一つずつ切り分ける方が改善につながりやすくなります。
正しく装着しても漏れが続く場合や、皮膚の異常、急な排尿状態の変化がある場合は、用品だけで判断せず医療・介護の専門職へ相談してください。
確認した公式資料
- 花王リリーフ「大人用おむつの漏れない当て方と交換方法」
- ユニ・チャーム ライフリー「横モレあんしんテープ止め」
- 花王リリーフ「大人用おむつに関するよくあるご質問」
- 日本衛生材料工業連合会「尿取りパッドと紙おむつの併用」
最終確認日:2026年8月17日


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