親が引っ越すと、今まで使っていた見守りサービスを「機器ごと新居へ持っていけばそのまま使える」と考えたくなります。しかし、固定設置センサーやホームセキュリティは、住所・通信回線・工事・鍵預かり・緊急対処エリアなどが契約と結び付いている場合があります。
先に結論です。引っ越しが決まったら、機器を外す前に契約事業者へ連絡し、「旧居での停止・撤去」「新居での利用可否」「移設・再工事費」「住所・緊急連絡先の変更」を一括で確認してください。自治体の見守り制度を使っている場合は、転出・転入で対象制度が変わる可能性があるため、新住所の自治体でも確認が必要です。
引っ越し前に確認する7項目
| 確認項目 | なぜ必要か |
|---|---|
| 旧居の停止日 | 退去日と警備・通知の停止を合わせる |
| 機器の所有形態 | レンタルなら勝手に持ち出さない |
| 撤去の要否 | 壁・配線・センサーを事業者が外す場合がある |
| 新居の対応エリア | 駆け付け・通信条件が変わる |
| 移設・再工事費 | 無料とは限らない |
| 鍵・住所・連絡先 | 緊急時に旧住所へ向かわないよう更新 |
| 自治体制度 | 市区町村が変わると制度も変わり得る |

1.まず契約会社へ「引っ越す」と伝える
最初にすることは、センサーを外すことではなく契約会社への連絡です。ホームセキュリティや駆け付け型サービスは、契約住所を前提に機器・通信・現地対応が設計されています。
伝える内容は、旧住所の退去予定日、新住所、入居予定日、現在の機器名、固定電話・インターネットの有無、賃貸か持ち家かです。新居でも継続したい場合は、移設手続きと新規工事のどちらになるかを確認します。
2.レンタル機器を自分で外して持っていかない
見守りサービスでは、センサー・コントローラー・通信端末がレンタルの場合があります。レンタル品は契約会社の所有物なので、自己判断で取り外し・廃棄・移設しない方が安全です。
買い取り機器でも、センサー位置や通信設定を新居に合わせる必要があることがあります。機器の所有と「新居で同じサービスを使えるか」は別の話です。
3.移設・再工事は無料とは限らない
セコム公式サイトは、ホームセキュリティ機器について、センサーの移設などは有償となる場合があると案内しています。つまり「同じ契約会社を継続する=引っ越し費用ゼロ」とは限りません。
公開ページだけでは、あらゆる引っ越しパターンの料金を一律に確認できません。新居の間取りや設置機器数、配線方法等で条件が変わる可能性があるため、見積もりを取って確認します。
4.新居の通信環境を確認する
見守り機器は、固定電話、光回線・Wi-Fi、携帯回線内蔵など通信方式がさまざまです。引っ越しで旧居の固定電話やインターネットを解約すると、見守り側も通信できなくなる可能性があります。
ALSOKの公式FAQでは、「HOME ALSOK みまもりサポート」は一般加入回線に接続し、一般加入回線がない場合にはオプションでLTE回線を搭載できるとしています。また「HOME ALSOK Connect」は有線インターネットを主回線、内蔵無線回線をバックアップとして利用する説明です。
関連記事:実家の見守り通信は固定回線・ホームルーター・SIM内蔵のどれ?
5.賃貸なら工事・原状回復を先に確認する
新居が賃貸の場合は、壁への穴あけやビス留め、配線工事の可否を管理会社・大家へ確認します。粘着テープで設置できる機器でも、退去時の原状回復条件まで確認しておくと安心です。
工事条件については、賃貸の実家でも見守りサービスを使える?でも整理しています。
6.住所だけでなく「緊急対応情報」も更新する
駆け付け型では、契約住所だけ直して終わりとは限りません。家族の連絡先、親の電話番号、緊急連絡先、鍵の預かり、かかりつけ医等を登録している場合は、変更対象を一覧で確認します。
特に旧居と新居の利用期間が重なる場合は、「どの日から新居を対象にするか」を事業者と合わせます。通知が来たときに家族が旧住所へ向かうことがないよう、家族側のメモや連絡網も更新してください。
7.自治体の無料・公的サービスは転居先で再確認する
自治体の緊急通報装置、見守り訪問、配食時の安否確認、GPS等は、市区町村ごとに対象者・費用・機器・委託先が異なります。市外へ引っ越す場合、旧自治体の制度をそのまま持ち越せるとは考えず、新住所の高齢者福祉担当や地域包括支援センターへ確認します。
民間サービスより先に使える公的制度がある家庭もあるため、転居は見守り方法を見直すタイミングにもなります。
引っ越し前後のタイムライン
- 引っ越し決定:契約会社へ継続希望を連絡
- 新居確認:対応エリア・通信・工事可否を確認
- 見積もり:撤去・移設・再工事・月額変化を確認
- 退去前:旧居機器の撤去方法を確定
- 入居時:新居へ設置し、通知先・住所・鍵情報を更新
- 利用開始後:テスト通知・家族連絡が届くか確認
解約して選び直した方がよい場合
新居で通信条件が合わない、工事ができない、親の身体状況が変わった、家族が近居になり駆け付け不要になったなど、引っ越しを機に現在のサービスが合わなくなることもあります。
その場合は、継続を前提にせず、解約条件・機器返却・違約金等を確認して方式から選び直します。見守りサービスの解約・最低利用期間・返却条件もあわせて確認してください。
向く家庭・向かない家庭
同じサービスを移設しやすい家庭
- 新居も対応エリア内
- 必要な通信回線を用意できる
- 工事に問題がない
- 現在の見守り機能が親の状態に合っている
いったん選び直したい家庭
- 新居が賃貸で工事制限が厳しい
- 親の操作能力・生活動線が大きく変わった
- 家族が近くなり、現地対応の役割が変わった
- 自治体の無料サービスを新たに利用できる
まとめ
親の引っ越しでは、見守り機器だけを運ぶのではなく、契約住所・通信・工事・機器所有・駆け付け・鍵・家族連絡先をまとめて移す必要があります。
移設費や再工事費はサービス・新居条件で変わるため、公開情報だけで一律の金額を決めず、事業者の見積もりで確認してください。自治体が変わるなら、公的な見守り制度も新住所で確認し直します。
確認した公式資料
最終確認日:2026年9月10日


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