尿とりパッドの吸収量はどう選ぶ?「○回分」の見方と紙おむつとの組み合わせ

介護用品・福祉用具

尿とりパッドには「2回分」「4回分」「長時間用」など多くの表示があります。数字が大きいほど安心に見えますが、選び方は単純な足し算ではありません。

結論として、尿とりパッドは、外側のおむつに合う種類を選び、次の交換までに必要な吸収量を1枚で満たすのが基本です。「5回分のおむつ+2回分のパッド=7回分」のようにはなりません。メーカー公式でも、パッドの防水シートにより吸収力は単純に加算されないと案内しています。

先に結論|「○回分」は4つの順番で見る

  1. 商品に書かれた「1回」の測定基準を確認する
  2. パンツ型・テープ型のどちらに入れるか決める
  3. 次に交換できるまでの時間と尿量を考える
  4. 複数枚を重ねず、必要なら1枚の吸収量を上げる
尿とりパッド選びの4原則を整理した図
漏れたら「枚数を増やす」より、サイズ・当て方・吸収量を見直す。

「○回分」は何mL?|商品ごとの基準を確認する

吸収回数表示は、商品の吸収量を比較するための目安ですが、すべての商品で同じ基準だと決めつけない方が安全です。

例えば、ユニ・チャームの「ライフリー 一晩中あんしん 尿とりパッド 夜用」は「排尿4回分」と表示し、公式ページで1回の排尿量150mLとして、同社測定方法によると明記しています。

この「150mL」は当該商品のメーカー表示を読むための基準例です。他社・他商品の「1回」を一律150mLとして換算する根拠にはしません。購入時はパッケージや公式商品ページの注記を確認してください。

パンツ型にはパンツ用、テープ型にはテープ用

ユニ・チャームの公式Q&Aでは、外側のおむつがテープ止めタイプならテープ止めタイプ用の尿とりパッド、パンツタイプならパンツタイプ用を選ぶよう案内しています。

専用品は形状や固定方法が外側のおむつに合わせて設計されています。吸収回数だけを見て、テープ用の大きなパッドをパンツ型へ入れると、外側からはみ出したり、身体との間に隙間ができたりする場合があります。

外側のおむつ+パッドの吸収回数は足し算しない

「5回分の外側おむつに2回分の尿とりパッドを入れれば7回分」と考えたくなりますが、ユニ・チャームは公式Q&Aで、7回吸収するわけではないと説明しています。

尿とりパッドの裏側には防水シートがあるため、パッドで受けた尿がそのまま外側おむつ全体へ通過して吸収される構造ではありません。外側のおむつは、パッドの横や前後からあふれた分などを受け止める役割があります。

花王も、2回分の紙パンツと2回分のパッドを併用しても4回分になるわけではなく、パッドの吸収回数が吸収できる尿の量の目安になると案内しています。

パッドを2枚・3枚と重ねない

漏れが心配だからとパッドを何枚も重ねても、吸収量が単純に増えるわけではありません。

ユニ・チャームは、パッド裏面の防水性シートで下のパッドへ尿が通りにくく、重ねると段差ができて隙間漏れにつながる可能性があると説明しています。また、通気性の低下や肌への負担にも注意を促しています。

花王も、尿とりパッドは外側のおむつの中に1枚だけ入れて使うよう案内しています。

漏れが続く場合は枚数を増やすのではなく、吸収量の多い1枚へ変更する、外側おむつとの組み合わせを直す、サイズ・当て方を見直すという順番で確認します。

吸収量は「次に交換できるまで」で考える

花王は、尿量と交換回数に応じて吸収回数の少ないもの・多いものを使い分けるよう案内しています。

場面考え方
日中、こまめに交換できる必要以上に大きな吸収量にせず、実際の尿量と交換頻度で選ぶ
外出などで交換間隔が長い次に交換できるまでを想定して吸収量を選ぶ
夜間夜用・高吸収タイプを候補にし、商品ごとの対象と吸収表示を確認
漏れが起きている吸収量だけでなく、サイズ、隙間、パッドの種類、装着方法も確認

「何時間なら必ず大丈夫」と一律に言えるものではありません。実際の排尿量や身体の状態、製品の仕様によって変わります。

外側が汚れていなければパッドだけ交換できる

日本衛生材料工業連合会は、尿とりパッドを紙おむつの吸収体部分に重ね、外側の紙おむつが汚れていなければパッドだけ交換する一般的な方法を案内しています。

パッドを使う目的は「総吸収量を足し算する」ことだけではなく、汚れた内側だけを交換しやすくすることにもあります。

漏れたときのチェック順

  1. パンツ用・テープ用など、外側おむつに合うパッドか
  2. 身体サイズに外側おむつが合っているか
  3. パッドがギャザーの内側に収まっているか
  4. 次の交換までに必要な吸収量か
  5. 複数枚を重ねて段差を作っていないか

ユニ・チャームは、漏れの原因として「吸収量不足」と「おむつの隙間」を分けて案内しています。漏れ=吸収量不足とは限りません。

急に尿量・排尿状態が変わった場合は用品だけで判断しない

普段と比べて排尿量や回数が急に変わった、痛み・発熱等を伴う、皮膚の赤みや傷が続くなどの場合は、パッドの吸収量だけを増やして様子を見るのではなく、必要に応じて医師・看護師・薬剤師・ケアマネジャー等へ相談してください。

この記事では病気や排尿障害の診断は行いません。

パンツ型・テープ型そのものの選び方は、大人用おむつはパンツ・テープ・パッドのどれ?で整理しています。

まとめ

尿とりパッドの「○回分」は、商品ごとの測定基準を確認し、次に交換できるまでの尿量を考えるための目安として使います。

外側おむつとの吸収回数を足したり、パッドを複数枚重ねたりせず、外側に合う専用品を1枚使い、必要ならその1枚の吸収量・サイズ・当て方を見直すのが基本です。

確認した公式資料

最終確認日:2026-08-15

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