福祉用具レンタル品は中古?回収後の消毒・保管・点検ルールを確認
介護ベッドや車いすをレンタルするとき、「前に誰かが使ったものが届くの?」「衛生面は大丈夫?」と気になる家庭は少なくありません。
レンタル品は「必ず新品」ではない
厚生労働省の基準には、「回収した福祉用具」を適切な方法で速やかに消毒し、消毒済みの用具と未消毒の用具を分けて保管するルールがあります。
つまり制度上、利用終了後に回収された福祉用具を処理し、再び貸与する場面が想定されています。ただし、実際に届く個体が新品か使用歴のあるものかは在庫や事業者によって異なるため、すべてを「中古品」と一括りにするのも正確ではありません。
回収後から次の貸与までの基本ルール
| 工程 | 確認できるルール |
|---|---|
| 回収 | 利用終了後の福祉用具を回収 |
| 消毒 | 種類・材質に応じた適切な方法で速やかに消毒 |
| 保管 | 消毒・補修済みの用具と、それ以外を区分できるように保管 |
| 貸与前 | 機能、安全性、衛生状態を点検 |
| 利用開始 | 利用者の身体状況に合わせて調整し、使用方法等を説明 |
消毒や保管は自社設備で行う場合だけでなく、他の事業者へ委託することもできます。その場合も、貸与事業者は適切に行われることを契約で担保し、実施状況を定期的に確認・記録することが求められています。

「消毒済み」でも新品と同じ意味ではない
消毒は、福祉用具の種類や材質に応じた方法で行われます。厚生労働省のガイドラインも、消毒方法だけでなく保管方法、点検方法、運搬方法などを安全衛生管理基準に盛り込む考え方を示しています。
一方で、「消毒済み=新品」「消毒済み=無菌」という意味ではありません。見た目やにおい、傷などが気になる場合は、届いた時点で事業者へ確認して構いません。
届いた日に家族が確認したいポイント
- 目立つ汚れ、におい、破損がないか
- 車いすのブレーキ、ベッド柵、キャスターなどが正常に動くか
- 電動ベッドならリモコンや昇降機能が正常に動くか
- 必要な付属品がそろっているか
- 使用方法、故障時の連絡先、交換時の流れを説明してもらったか
不具合があれば、自分で分解・補修する前に貸与事業者へ連絡してください。故障や破損時の流れは福祉用具レンタルが故障・破損したら?で整理しています。
衛生面が気になるときは「工程」を聞く
「新品にしてください」とだけ伝えるより、次のように具体的に確認すると実態を把握しやすくなります。
- 回収後はどこで消毒しているか
- 消毒は自社か委託か
- 消毒済み品と未処理品をどう区分しているか
- 貸与前にどの項目を点検しているか
- 届いた個体に問題があった場合、交換相談ができるか
利用開始後にも、状態や身体状況に合っているかを確認するモニタリングがあります。詳しくは福祉用具レンタルのモニタリングとは?をご覧ください。
レンタルか購入か迷う場合
衛生面だけで購入を急ぐ必要はありません。介護保険で貸与対象になる品目や、購入を選べる対象福祉用具もあるため、まず制度上の選択肢を確認します。
対象品目は介護保険でレンタルできる福祉用具13品目、途中の返却・機種変更は返却・変更の記事で整理しています。
まとめ
福祉用具レンタルは新品限定ではありませんが、「使用済みのものをそのまま次の人へ渡す」仕組みでもありません。指定事業者には、回収後の消毒、区分保管、貸与前の機能・安全性・衛生状態の点検が求められています。
気になるときは、新品か中古かだけでなく、消毒・保管・点検の工程と、実際に届いた用具の状態を確認してください。
参考にした一次資料
- 厚生労働省「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(厚生省令第37号)」(2026年9月19日確認)
- 厚生労働省「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準について」(2026年9月19日確認)
- 厚生労働省「民間事業者による福祉用具賃貸サービス及び福祉用具販売サービスのガイドライン」(2026年9月19日確認)
制度・機器・料金・運用条件は変更されることがあります。利用前に自治体・事業者の最新情報を確認してください。


コメント